またふとす!

また書きます。

ステイ

星野源さんを読んでいる。

エッセイ『いのちの車窓から』である。

星野源さんは今ではもっとも注目されている、

アーティストであり、役者であり、文筆家だ。

歌うし、踊るし、奏でるし、演技もするし、文章も書く。

そのすべてが、ぼくは好きだ。

星野源が好きなのである。

 

初めてその名を知ったのが、

日焼け止めのCMで流れていた曲だった気がする。

「夢の外へ」というその曲は、その声は、妙にぼくをワクワクさせた。

それから他の曲も聞くようになり、

役者をやっていることを知り、文筆家とも名乗っていることも知った。

なかでもとりわけぼくは、歌を歌う星野源が好きだ。

音楽のど素人が語れることではないのだけれど、まず曲がいい。

どうしたらこんな音がつくれるのだろうかというような、

様々な楽器によってミックスされた曲もいいし、ギターの弾き語りもいい。

そして、歌詞がいい。

意味がわかるものもあれば、

よくわからない意味のものもあって、それがまたいい。

どうしてこんな歌詞なのか、どんな想いをこめているのか。

むしろ意味なんてないのか。

いろいろ感じさせてくれるその歌詞が、

しっかりと練りこまれた曲にピタリとはまる。

それはまさに絶妙なちょうどよさで、

知らない世界へ導かれる感覚に陥るのだ。

それら星野源を構成する考え方、日常、想い、葛藤が言葉となって、

このエッセイには綴られている。

 

楽曲『SUN』ができあがった経緯にもふれられていた。

多くのソウルミュージックがもつ「ステイ」させる感覚。

わかりやすく盛り上がるのではなく、変化の少ないビートの連続から、

聴く人の内面から盛り上がっていける楽曲をつくる。

その一方で、日本特有のポップスにある、

感動的でダイナミックなサビも大切にする。

内面だけでなく表面も、と考えて作っていったことで、

その塩梅に大変な時間がかかったのだそうだ。

 

この「ステイ」させるということがぼくにはとても新鮮だった。

思わず体が動いてしまうような、思わず口ずさみたくなるような、

 心おどる感覚が、星野源さんの歌や音にはある。

これからどんな音楽をつくるのか、歌うのか、

星野源さんから生まれるものであるならば、

どんなものであってもうれしいし、たのしい。

そういう人なんだと、あらためて思った。